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オーデュボンの祈り

 東北大卒の作家だそうです。<これだけで好感度アップ!舞台は仙台に程近い架空の島。仙台あたりの地名や歴史上の人物が織り込まれていました。
 なんていうんでしょ。これまで読んだことのないタイプの文章でした。詩的な印象が強いというか、かといって森博嗣のような詩として短文で意識して書いた「詩」のような文章ではなく、叙述的なのだけど表現内容は詩的(くー。私の文章じゃ表現しきれない(涙))
 で、詩的というか散文的な表現を「解説」する文章はナシなんです。読み手が自由なイメージで受け止めることを前提としているような...。だから、一場面を読むだけでも頭を使います。<読みづらいという意味ではない。これが宮部みゆきなら、読み流すだけでも頭に入ってくるんですけどね。

 あり得ない空間設定・人物設定なんですがそれらの人物のポイントをきちんと押さえており、デビュー作にしては良くまとまってるなぁ、という印象でした。
 ひとつ難点を言うなら、登場人物が多すぎて...しかも、命名則がバラバラ。聞きなじみのない名前の登場人物が続いたと思ったら、いきなりその辺に居る名前になったりして、覚え辛いことこの上なし。登場人物一覧をつけて欲しいと思いました(老化の始まりかも(-_-;))。【買った】

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沖縄ウミンチュ

 yanオススメの本です。
 読んでみて納得。この著者(というか、語り部)の仲村さんの住む「健堅」というのが、私の大好きな(yanも大好きな)沖縄の本部(もとぶ)のショップのあるあたりの地名なんですね~。読んでいて、風景があまりに目に浮かびすぎて、気持ちが沖縄に引き寄せられました。
 ただ、私が観光客の目でみているだけの沖縄・本部でなく、戦前・戦後・海洋博~現在への移り変わりの間にそこに住んで根ざして生きてきた人の言葉が書かれています。そう、沖縄って、昭和47年に日本に復帰したんでした!(<なんとなく記憶にある)そのときの通貨切り替えのゴタゴタがあったなんて、私には知るよしも有りませんでした。沖縄の、本部の海が戦後どのように変わってきたかも。
 とにかく、本部を知っている人には、読んでみて欲しい一冊です。伊江島のタッチュー、瀬底大橋、本部大橋、古宇利島...。出てくる地名の一つ一つが、妙に親しみがあるのに、こんなのどかと思える地域に、技術的な追い込み漁の歴史があり、それが本土復帰やら海洋博やらでここまで翻弄されていたなんて。しかも、こんなオジィがその歴史を越えて生きてきて、今に至るなんざ(心臓にペースメーカーまでつけているらしい)ちょっと感動しました。

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